足裏の汗はかきやすい?臭いの原因イソ吉草酸ってなに?
2018/01/01
「足裏の汗はかきやすい?臭いの原因イソ吉草酸ってなに?」
スニーカーやブーツでオシャレがしたくても、すぐに足汗をかいてしまう女性はいませんか?
靴を脱ぐと、嫌な臭いがしてしまう方はいませんか?
今回は、足裏に何故汗をかきやすいのか。
そして自分で出来るケア等をまとめましたので、足の臭いがきになっていたり汗をかきやすい方は、参考にしてみてください。
目次
足の裏に汗をかく仕組み
Q「何故足の裏に汗を沢山かくの?」
A「多汗症であったり、交感神経の影響によって汗を大量に発生させてしまう事があります」
局所性多汗症
手のひらや足の裏など決まった部分に汗をたくさんかいてしまうという場合、局所性多汗症という病気の可能性が考えられます。
多汗症というのは日常生活に支障をきたすほど大量に汗をかいてしまう病気のことであり、全身の汗が増える症状よりも部分的に汗が増える症状の方が圧倒的に多いとされています。
自律神経と汗の関係
汗は誰でもかくものですし、意識して調整できるものではありません。
これは自律神経の働きによるものであり、自律神経には体を緊張させて活動的にする交感神経と、リラックスさせるための副交感神経があります。
健康な状態ではこの2つのバランスが保たれるということですが、なんらかの理由で交感神経が過敏になってしまった場合、多汗症が発生してしまうと言われています。
汗腺には交感神経があり、体温が上がり過ぎると汗を分泌させて体温を調整することになります。
また、緊張した時や驚いた時には精神性発汗が起こります。
足の裏の汗には精神性発汗が大きく関係していると言われており、緊張した時や驚いた時などに汗が増えると言われています。
ちなみに、交感神経はストレスを感じた時に活発に働くという特徴があり、足の裏の汗が気になると余計に汗が増えてしまうこともあります。
足の裏に汗をかく原因
Q「足の裏に汗をかく理由は?」
A「体温の調整だったり、滑り止めの働きと言う方もいらっしゃいます」
足の裏というのはもともと汗をかきやすい場所と言われています。
足の裏はエクリン汗腺と呼ばれる汗腺が密集した部位であり、体温調節やすべり止めのために汗をかくということです。
ちなみに足裏でかく汗は、200mlのコップで1杯~1.5杯分ともいわれています
ホルモンバランスの影響
足の裏の汗の原因としてはまず、ホルモンバランスの乱れが挙げられます。
ホルモンが分泌されるのと自律神経の働きがコントロールされるのは同じ場所であり、ホルモンの分泌が増えると自律神経まで乱れてしまうこともあります。
親からの遺伝
親からの遺伝が足の裏の汗の原因となってしまうこともあるため、親が多汗症の人は注意しましょう。
もちろん遺伝で100%多汗症になるわけではありませんが、交感神経が働きやすい性質を子供が受け継ぐこともあるのです。
緊張状態やストレス
緊張やストレスで汗が増えることもあるでしょう。
これは誰にでも起こることなのですが、日常的に強いストレスを受け続けている場合、自律神経のバランスが崩れてしまうこともあります。
食事による影響
食べたものが足裏の汗の原因となってしまうこともあるため、熱いものや辛いもの、カフェイン、アルコールなどが好きな人は注意しましょう。
また、人によっては甘いものや酸っぱいものを食べた時に汗が増えてしまうこともあります。
肥満が原因
肥満も足の裏の汗の原因の一つです。
内臓脂肪や皮下脂肪が多いと体温を調整するために汗をたくさんかくことになるため、ダイエットを行うと良いでしょう。
足裏の汗が臭いの原因に
Q「足の裏が臭くなる理由は?」
A「臭くなる理由は色々あるのですが、蒸れやすい事が大きな理由です」
足の裏の汗腺は、ワキガやスソガ等の臭いの原因ともいわれるアポクリン汗腺ではなく、99%が水分で出来ている「エクリン汗腺」です。
なので汗として出てきても、そのままの状態ではほとんど臭う事はありません。
ただし、その後の状況によってエクリン腺であっても臭いの原因になってしまうのです。
常駐菌による分解
足裏は体の中でも汗をかきやすい場所と言われています。
どのくらい汗をかくのかは個人差もありますが、汗をかくことで臭いの原因になってしまうこともあるので注意しましょう。
これは皮膚に存在する常在菌によって汗が分解されることが原因であり、悪臭の原因となる脂肪酸が作られてしまうのです。
足裏は細菌の栄養源?
厚い角質層も足の臭いを発生させる原因の一つであり、表面の厚い皮膚が剥がれ落ちて大量の垢になります。
足というのは長時間靴や靴下を履いており、温度が上がりやすいので汗をかきやすい場所です。
密閉状態なので汗がなかなか蒸発しませんし、臭いがこもってしまいます。
靴の中は10分で湿度100%になるともいわれています。
足が蒸れたままだと角質が剥がれやすい状態であり、細菌の栄養分を供給し続けてしまうことになります。
このような理由によって足裏は臭いが発生しやすいと言われています。
足裏の角質は細菌の餌となり、臭いの原因になりやすいため、きちんと角質を落としてケアすることが大切です。
角質は入浴の度に取り除くと良いのですが、エステサロンなどでケアを受けるのも良いでしょう。
また、汗を素早く蒸発させることで蒸れを最小限に抑えることも大切です。
靴を履く時は裸足ではなく、靴下やストッキングを履いてから靴を履くようにすることがポイントです。
イソ吉草酸とは
先ほど説明していきましたが、臭いの原因は常駐菌が汗や脂肪などを分解することによって発生していきます。
高温多湿は雑菌にとって楽園。
足裏が特有の臭いである、脂肪酸の一種である「イソ吉草酸(いそきっそうさん)」を作り出していきます。
「イソ吉草酸」は悪臭防止法で特定悪臭物質として指定されている程の悪臭物質です。
ワキガやスソガも臭いはきついですが、足の裏で発生する「イソ吉草酸」も酷い臭いなのです。
靴や靴下を脱いだ時に、独特の臭いがしたのなら「イソ吉草酸」が原因と言えます。
治療で治せるの?
Q「足の裏の多汗症や臭いは治すことが出来るの?」
A「治すというよりは予防していくのが一般的な考えです」
手のひらや足の裏の汗が酷くて悩んでいる人も多いでしょう。
足裏の汗は人に見られることはあまりありませんが、靴の中で蒸れてしまうと気になってしまうものです。
症状によっては日常生活に支障をきたすこともあるため、根本的な解決方法を知っておくと良いでしょう。
まずは制汗剤(パラフェノールスルホン酸亜鉛配合)を使ってケアするという方法があります。
しかし、制汗剤によるケアだけではあまり効果が出なかった場合、病院を受診してみると良いでしょう。
病院では症状に合わせた治療を受けることができます。
足の裏の汗が酷い場合、主に皮膚科や美容整形外科、整形外科などで治療と受けることができますが、それぞれ異なる治療方法を行っているため、症状に合わせて最適な診療科を選んでいきましょう。
皮膚科での治療方法
最も馴染みのある診療科は皮膚科となっています。
こちらでは薬物治療や弱い電力を使った治療を行っていることが多いです。
皮膚科では塩化アルミニウム外用制汗剤などを処方してもらえるため、一般的な制汗剤によるケアよりも高い効果を期待できるでしょう。
塩化アルミニウム制汗剤の使用方法は、直接足の裏に塗布していきます。
足の裏の汗を物理的に止める方法なのですが、塗り続けている間は良いのですが、塗ることを辞めるとまた汗が出るようになっていきます。
つまり治すのではなく、汗を一時的に止める事を目的としています。
また、病院によっては発汗専門外来のあるところもあります。
治療方法としては「イオントフォレーシス」という治療方法もあります。
足を水に浸して弱い電流を流していきます。
足のうらを水道水の入った容器の中に浸し、10~20mAの直流電流を流す方法です。
手のひらを主な治療部位にする場合は手のひらを陽極にし、足のうらを陰極にします。
電極の上にスポンジを乗せ、手のひらを密着させ手足が水に沈んでしまわない程度に水道水を入れます。
1回30分の通電を8~12回行うと汗の量が減ってきます。
治療効果を維持するためにはその後も1週間に1~2回行ったほうが良いでしょう。
保険診療が可能
日本皮膚科学会より
尚、微弱な電流を流すのでペースメーカーを使っている場合は使用できないとのことです。
20回ほどの通院で一旦は治療が終わるところもありますが、また再発する可能性もあるようです。
発汗専門外来ではさまざまな治療を症状に合わせて行っているため、効率よく汗の悩みを解消できるでしょう。
足裏の汗をどの様にしていくがが大切
汗をかく事自体は問題ではない
足裏に汗をかくと臭いが気になってしまう人は多いでしょう。
臭いが気になると靴を脱ぐ時に恥ずかしく感じてしまうこともあります。
足裏の汗や臭いが気になる場合、その原因と改善方法を知っておくのがおすすめです。
足裏はもともと汗をかきやすい場所なのですが、その理由は汗をかくと滑り止めになるためです。
そのため足裏には汗腺が集中しており、この部分に汗をかくこと自体は問題ありません。
しかし、足裏から異常な量の汗をかいてしまう場合、多汗症の可能性があるので注意しましょう。
雑菌の繁殖を抑えることがポイント
足裏は季節に関係なく汗をかく場所なのですが、冬場はブーツやタイツなどを履くことにより、臭いがさらに気になってしまうことがあります。
足裏の臭いは汗が菌や皮脂、垢などと混ざることで生じるため、足を清潔に保って菌の繁殖を防ぐことが大切です。
足裏を清潔にするためには足を綺麗に洗うことがポイントです。
洗面器にお湯を張って足をつけ、石鹸をつけて素手でマッサージするように洗っていくと良いでしょう。
丁寧に足裏を洗うことで菌の繁殖を抑えることができますし、汗や臭いを改善することができるでしょう。
ちなみに、足裏の保湿だけをしていると菌が繁殖しやすい環境となるため、殺菌・抗菌作用のある石鹸(イソプロピルメチルフェノール配合)を使うのがおすすめです。
また、柿タンニン配合のデオトラントを使うことで、汗に含まれる雑菌の餌になってしまうタンパク質を、分解されないようにして臭いを抑える効果が期待できます。
足裏の汗対策
Q「足の裏の臭い対策は?」
A「ミョウバン水を使ったり、通気性の良い靴下を履くなどして対策していきましょう」
普段汗をかきそうな場面での対処方法です。
ミョウバン水を持ち歩く
ミョウバンには殺菌・抗菌作用そして制汗作用があります。
ミョウバンをそのまま足の裏につけても良いのですが、水と混ぜる事により更に使いやすいのでミョウバン水として使います。
水1.5Lに対し焼きミョウバン5g使用します。
作り方は簡単な方法でやるならペットボトルで作ります。
ペットボトルに水1.5Lと焼きミョウバン5g入れてよく振ります。
振っては冷蔵庫に入れ、時々振って冷蔵庫に戻すことを繰り返していきます。
振る回数は半日に1回ほど、完全に溶けるまでに2日くらいかかることもありますので、気長に作ります。
そして完全に溶けたら「ミョウバン水の原液」の出来上がりです。
使用するときは、10~20倍ほどに薄めてスプレーなどの容器に入れて、吹きかけます。
小さいスプレーボトルがあれば持ち運びもできるので、足裏の汗が気になりだす前にトイレなどで拭きかけましょう。
焼きミョウバンは、色々ありますが1000円しないで薬局などで販売しているので、簡単に購入しやすいです。
ただし、個人差があって効果を実感できない方もいらっしゃいます。
靴下を履くなら
靴下の履き方にも工夫をしましょう。
素材によっては臭いをある程度抑える事ができます。
化学繊維の靴下
麺100%の靴下
5本指の靴下
消臭靴下
消臭靴下+5本指
靴下にも色々な素材や形状があります。
消臭を期待するのなら、消臭靴下や消臭靴下+5本指の物を履きましょう。
ただし、女性の場合5本指の靴下を履いていると目立ってしまう場面もあるので、5本指無しの消臭靴下と使い分けるのがいいかもしれません。
まとめ
「足裏の汗はかきやすい?臭いの原因イソ吉草酸ってなに?」いかがでしたか。
足裏の汗は誰でもかき、いや~な臭いの原因になってしまう事もあります。
正しいセルフケアをして、清潔な状態にしていきましょう。
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